技術系公務員(化学)が配属される職場、環境規制に関する、私が実際に携わった仕事を紹介します。
※地方自治体によって事務・権限移譲状況が違うので、あくまで一例です。
スーツを着て交渉や会議ばかりの仕事もあれば作業着とヘルメットで現場に向かう仕事もあり、幅広いです。
書類の審査
企業や事業所、一般家庭などから提出される書類を審査し、「許可」や「承認」をします。
施設の設置届や土地の開発に係る申請、事業の許可申請など随時提出されるものもあれば、
産業廃棄物管理票、PRTR(化学物質の排出量及び移動量)の申請など、毎年提出できる期間や〆切が決まっているものもあります。
〆切日付近は督促や審査が立て込むことで忙しくなることが多いです。
大体書類は地方自治体で締め切ってその年のうちに国で統計処理などをするので、年度初めに締め切りが集中することが多いです。
※どんな書類を扱うかは、移管されている法律・条令によって自治体ごとに異なります。
立入検査
工場、事業場(作業所、店舗、事務所など)、廃棄物運搬業者など、環境規制の対象になっている場所に立ち入りし、規制の内容が守られているか確認、指導します。
などを現場でチェックします。
しつこいようですが、どんな業務を行うかは、移管されている法律・条令によって自治体ごとに異なります。
不法投棄を撲滅したい!産業廃棄物の取り締まりをしたい!と思っても、「それは市/県でやっているからうちの自治体ではやれないよ」となることも。
やりたい仕事があるなら、説明会で事前に聞いておくとよいです。
鳥獣保護
希少生物の保護、狩猟免許の登録事務や野鳥の保護指導など。鳥インフルエンザの疑いが出ると、休日関係なく出勤します。
苦情対応
隣の工場の騒音がうるさい、汚い水を流している、煙の臭いがひどい、などの苦情に対応します。
原因を調べ、原因者が違反をしていたら指導し、改善するよう求めます。
特に違反がないときは、折り合いをつけるのに難儀することも。
企画、政策立案
助成金、制度の創設、見直しなど。
調査や調整などでいろんな職種や他部署と連携することが多いです。
自治体独自の政策を進めることも。
まとめ
規制の仕事は、住民や企業と密にやり取りすることが多いです。自治体内でも折衝や調整など、人と関わる機会が多いです。
机にむかってガリガリと一人で進める仕事というのは少ないです。
(年報のとりまとめや報告書の作成など黙々とPCに向かうこともありますが、そればかりということはないです)
公務員は緊急時に出動するもの
公務員全般に言えることですが、緊急時や事故発生時は何よりも優先して対応する必要があります。
震災や台風の時は自宅待機ではなく、出勤して住民を守る仕事をすることになります。
現場対応やマスコミ対応などの業務もあります。
その他の仕事
他にも議会対応、広報、常時監視、資格試験の講師など書ききれないほどの仕事があります。
また、書いた中には自治体によっては権限が委譲されていないので出来ない仕事もあります。
興味がある仕事があるなら、志望する自治体でその仕事ができるかどうか、確認しておくとよいです。
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